音楽の材料としての香水

  • 2017.02.18 Saturday
  • 13:43

 

数年前までは、絵を音楽のヒントにしようとしていた。

ヨーロッパに行くごとに、それが文化の象徴だとと言わんばかりに、美術館に足を運び、日本では長野の東山魁夷美術館に2年間、毎シーズン訪れた。それはそれで、自分の音楽へのプロセスだと思う。

同時に、瞬間を切り取った絵(もちろんそこには無限のイマジネーションとストーリーがあるが)という、音楽の流動性との違いを感じた。

 

去年イザイに取り組んだ時には、自分の中で第二次香水ブームで、いくつもサンプルを手に入れて、以前は惹かれながらも躊躇していた香水をいくつか試した。

IMG_8791 (2)-2.jpg

 

 

 

 

 

香水と音楽、音で共通していることは、時間の経過で変化を起こすことと、空間によって運ばれることだ。

用語にも、音楽的表現があって面白い。

 

アコード、トップノート、ボトムなど。

 

音楽の和音の扱いは、香水が刹那ごとの段差、変化を計算して、キャラクターを作ると同時に、柔軟性や時間の流れを生み出している。

多様な素材は、音色につながるし、立体的な構造は音そのものもそうであるし、音楽の構造を考えるに、とても共感を覚える。

 

一つずつの音が、もっと自由であって、自発的に流れたり変化を起こしてもいいんだと気が付いたときに、

 

どれだけ気持ちが救われたことか!

 

 

 

主に、ゲラン、エルメス、その他。中には笑ってしまうようなものにも出くわしたが。

 

結局、自分が意識したものは、20世紀初めのゲラン。

 

ヨーロッパの良き時代であって、イザイの生きた時間である。

ツィエンコ先生が、イザイとベルギーについて話すとき、何度も言っていた、当時のベルギーは本当に煌びやかだったんだ、キラキラしていたんだ、と。

 

結果的に、現在普段使いしているのは、ゲランに落ち着いて、一番にルールブルー(贅沢。。)

時々シャリマーやランスタン。ミツコと夜間飛行は、オードトワレを持っている。

おかしなことだが、すべて女性用、ホモではないです。。

それからオリエンタルが好みなようだ。数年前にサムサラを使っていたが、今考えると恥ずかしい気もする。

 

系統の違うアンソレンスのパルファムは、付けた瞬間に気持ち悪くなったが、慣れとは恐ろしいもので、だんだん良い香りに思えてきた。

女性の方が好むらしく、生徒さんの中には、すごくいい匂い、という方がいたので、ルームフレグランスとして時々散布している。

 

 

なぜルールブルーか。

ルールブルーは1912年の作品。第一次世界大戦前、 緊張を帯びながらも人々が謳歌していた西ヨーロッパのベルエポックを象徴しているのではと考えた。

直観で、自分が一番好きになった香り、ということもあるし、意識的に、20世紀始めに存在したい、という願望でもある。

20世紀の前半は、ヴァイオリニストたちの全盛期でもあったから。

 

 

 

香水の事は、全く知識がなかったので、いくつか書籍も読んだ。

特に、左の「世界香水ガイド供廖焚甬遒貌匹鵑性気硫訂)は2人の作者のかなり偏った批評集だが、それがまた面白い。

とりあえず、サンプルで手に入るものはことごとく試して、☆の数とともに、気に入らないものは、数行(時には1行)で、さらっと貶している一方、思い入れのあるものは、徹底的に書きたいことを書く。

いずれにしろ、ある意味徹底している。

 

この本で、自分にとって学んだことは、(偏った)知識と共に、逆説や対比などのレトリックを巧みに使った皮肉。

 

これは自己批判をすることに、役に立ったと思う。

 

IMG_8793-2.jpg

 

 

 

今年は、どんなことを音楽の素材にしようか。

 

一つ言えることは、いずれは身の回りのことや人、自分自身に立ち戻って音楽にしていくことが求められて行くのだと思う。

 

小説家と同じく、結局表現を説得力あるものにして、リアリティを求めるには、

その個人の実体験の範囲でしか、物事を語れない。

 

そのためには、自分に多くの体験をさせることだ。

 

 

ヴァイオリン教室

Jun Tomono VIOLIN SCHULE

http://jt-violin.com/index.html

 

 

 

 

 

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